磁州窯 白無地徳利

【時代】  宋~元
【寸法】 高:15.7㎝ 径:8.2㎝ 重量:470ℊ 
【箱 】 合わせ箱
【来歴】 有りません
【状態】 胴にぐるりと強いスレ
【価格】 187,000円(税・送料込み)

【説明】 磁州窯は中国の名だたる古窯の一つとして知られ、河北四大古窯である。宋時代の五大窯が宮廷貴族に愛されたのに対し、磁州窯は特に一般の庶民に広く好まれた。装飾は地方色が濃く郷土の息吹に満ち溢れており、中国北方の風俗や民族性が豊かに表現されている事から、民俗学の博物館あるいは民俗学の事典とたとえられている。また磁州窯は「中国陶磁発展史における一粒の輝かしい宝石である。」と称賛されている。
 磁州窯では現地の原料「大青土」から胎土をつくるが、それには定窯のようなきめ細かな白さはみられない。そのため素地に白化粧を施し、さらに掻き落しや白磁線彫りなどの装飾を施している。また、代表的なものとして白地鉄絵という新しい技法を考案し、この白地鉄絵は中国陶磁史における釉色装飾から彩絵装飾に至るまでの過渡的な存在ともいえる。

 本作であるが白無地の徳利である。磁州で産出される「大青土」と称される灰色の素地に白土による白化粧を施し、透明釉をかけたものである。磁州窯内の観台窯から多くの白無地が出土している点をみると観台窯の物かも知れませんが断定は出来ない。

【雑感】 「鉅鹿だ」と思った。磁州窯では有名な街の名前だ。洪水に飲み込まれ一夜にして土の中へと沈んだ街。時を止めたまま眠った街は20世紀の発掘によって時が動き出したというほどに宋の時代を綺麗に閉じ込めたタイムカプセルのような街だ。僕は個人的にこの鉅鹿という街に一度は行ってみたいと思いながら未だ行けずにいる。一種の憧れがあり、現地へ行くとそれが壊れそうでもあり、とういところ。
 とにかく昔から肌の綺麗な磁州窯のものは良く鉅鹿鉅鹿と言われました。特に白無地を指して言いました。厳密にどうかは分かりません。
 しかしながら本作は非常に白が美しく、うっとりとしてしまいます。胴回りのスレが気にはなりますが、それにしても口辺のトロリとした白は本当に良いですよ。

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