備前焼 笙鼠香合
















【時代】江戸中期
【寸法】高:5.7㎝ 横幅:14.2㎝ 奥行:3.2㎝ 重量:100g
【箱 】桐箱
【来歴】「備前焼細工物秀作図録」吉岡康弘著、山陽図書出版株式会社
No.65に同手の作品掲載
【状態】上部:鼠の左手共直し 下部:笙の先、匕首の一部共直し
【価格】200,000円 税込み・送料込み
【説明】備前焼は須恵器の時代から始まり、南北朝から室町時代にかけて、甕、壺、擂鉢などの主要なものと、その生産体制が整いました。「堅牢」な焼物として庶民の中へ浸透していき、室町末期には寺社への祭器が各地に移出され、備前焼の全盛期を迎えました。桃山時代に入ると、秀吉や利休の眼にもとまり、茶陶として備前焼がもてはやされるようになりました。
17世紀初頭、有田で磁器の生産が始まり、その人気は凄まじく備前焼の人気も徐々に衰退していきます。備前藩主であった池田光政は装飾としての造形的な細工製品に活路を見出し、御細工人制度を設け細工物に力を注ぐようになります。結果、江戸時代に細工備前、青備前、白備前、彩色備前と多くの優品が生まれ現在に伝わっています。
本作は江戸中期頃に製作された香合です。香合自体は桃山末期頃から製作が始まっていますが、基本的には交趾焼香合などの写しが多く、江戸中期においては桃山香合の写しが多いです。そんな中本作は鼠が笙の上に座っているという可愛らしいモチーフで、独自性も感じます。大変な薄造りで緊張感のあるものです。「笙」には「生」に通じるとされ、鳳凰が休んでいる姿にも似ている処から「鳳笙」とも呼ばれます。また「鼠」は多産であるところから「生命力」の象徴でもあります。この二つの意味がどういう組み合わせなのかは判然としませんが、何やら吉祥の意味もありそうです。
【雑感】本作を見て感じたことは、鼠はあまり好きではないが、世界中で愛されているマスコットキャラクターもいることだし、多くの人は好きなのだろう。鼠は竹を齧る動物でもあり、「笙のような大事な物は、ちゃんと保管しなさい」という教訓的な意味が有るのかもしれない、等々の非常にくだらない意味付けです。
また、非常に精緻な作りには驚きを隠せませんでした。鼠も良く見ると可愛らしいし、共直しでは有りますが宙に差し出した左手の小ささにも目を見張るものがあります。造形美の強い作品で精緻な物は見るたびに新しい発見を与えてくれるように思います。部屋の飾り棚などに飾るとよろしいんじゃないでしょうか?
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