電脳17 藍九谷輪花牡丹文皿

【時代】 江戸前期
【寸法】 高:2.6㎝ 径:16.6㎝ 底径:9.7㎝ 重量:200ℊ 
【箱 】 有ります
【来歴】 有りません
【状態】 口辺ホツ 高台ホツ

【説明】 17世紀に誕生した日本最初の磁器は約40年ほどの間に急速に発展し、古九谷様式へと移りました。色絵磁器の始まりです。勿論その時期にも染付が作られ、その染付を藍九谷と称しました。
 本作は藍九谷の中でも特別上等な部類の物です。非常に厳しい型形成でつくられ、素地の精製も良く、呉須の発色も申し分ありません。唐草も丁寧に描かれて、見込みの牡丹も同様です。ホツがあることや、近年の伊万里の暴落を鑑みてもこれだけの物は中々ないと思います。

【雑感】 恐らく1680年頃のものであろうと考えます。これだけの物がこの時代に作られているという事に、しみじみと感心します。古九谷様式は始めの頃と終わり頃で随分と完成度が違います。この様な皿は大体後半の物です。私はこの後半の手の古九谷が好きです。姿がビシッとしていて、色は力強く野趣が有る様に感じます。この後に続く松ケ谷や柿右衛門とは異なり、日本的でありながらも中国の影響を感じてしまいます。何故かここに惹かれてしまいます。以前業界の大先輩に「スッポン鍋は古九谷で、フグ鍋は鍋島だ」と言われたことが有ります。時間が経つにつれ、その言葉の意味が分かってきたような気がしています。

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